ゴキブログ一覧
2021 .5.31
初めてのホオグロヤモリ
Feeding Hemidactylus frenatus for the first time
ホオグロヤモリって国立環境研究所の侵入生物データベースに名を連ねていたんですね.
鹿児島県でも在来ヤモリと競合しているなんて記事も見かけます.
父島でもオガサワラヤモリと一緒に見かけますが,ホオグロの方が大きく,動きも5倍ほど素早いですね.
今回初めて餌として与えました.
オガサワラヤモリより一回り大きく幅があるので食べるか心配でした.
翌日.
食べました.
これでしばらくは餌の心配がなくなりました.
2021 .5.28
リュウキュウモリゴキブリ床替え
Cleaning of the breeding case of the Episymploce sundaica
本種がブログに登場するネタが最近は3回連続床替え.
目立たず,飼育も比較的容易.
変わったことがあまりない種.
これで,飼育難易度がスズキゴキブリ並みであればもっといろんな記事になるのであろうが.
まあ平和な種ですね.
約半年でこんな状態.
ココチップを用意し,水と餌をセット.
今回は葉のシェルターもすべて交換します.
織り込まれた中を確認し虫体を追い出し.
集まった虫体を新容器に移し.
新しい葉を入れて完成.
次は秋頃かな.
2021 .5.27
ダニいた
Found mites
Lucihormetica verrucosa
以前例のダニの発生源は,複数あるオガサワラゴキブリのケージがマッチポンプ的につながっていたのですが,そちらは荒っぽい淘汰を行い根絶した矢先です.
本種のケージは,ペルビアンやヨロイモグラのゲージと同じ棚で,それらにも過去に出たことがあったので,どこかで移っていたのかもしれません.
1年近く床替えしていなかったのでそろそろと思いよく見てびっくり.
ダニは見えませんが,うごめいています.
篩で必要数を確保して,水洗をして一旦ヤシガラに移し,1日置いてヤシガラから拾って水洗して,やっと本飼育に移しました.
救出した♂.
2021 .5.26
脱皮
Molting
Drymaplaneta semivitta
並んでるね~,と思ってよく見ると裏に初齢幼虫が潜んでいました.
かわいいですね.
やはりゴキブリは狭い場所が好きです.
さて,ちょうどよい見本写真が取れたので幼虫の雌雄の見分け方.
この2つの脱皮が殻ですが,左が♂,右が♀.
♂は赤矢印のところに尾突起があります.
右のメスはないですね.
これで大体見分けることができます.
ただし,これは卵鞘を産み付ける種であって,卵胎生は違いますのであしからず.
2021 .5.25
イエシロアリの水場
Termite Watering Holes
5/7に水飲み場の拡張をした.
水量を多くして,それまでの毎日水補給を減らそうと思ったのですが,今度は水量が多すぎて消費が少なく水の追加が減ったので(ここまでは目論見通り)水が腐り始めてしまいました.
腐っていても大丈夫と思うのですが,それでは気分悪いので,エアレーションを導入.
ただ,エアレーションも問題があり,泡が水を飛び散らします.
そこで蓋を付けました.
現在の状況.
夏は活動が活発になります.
今年は羽蟻が出るかもそれません.
2021 .5.24
ツヤアカゴキブリ
Periplaneta gajajimana sp. nov.,
♂成虫.
♀成虫.
中~老齢幼虫
初齢幼虫.
新種記載論文が登載されました.
Tropical Biomedicine 38(2): 48-52
共著者の皆様ありがとうございました.
研究をさせていただいた会社の皆様にも感謝いたします.
2021 .5.21
マダラゴキブリ
Hatching of the Rhabdoblatta guttigera
ほとんどの個体が成虫となり,この代で幼虫が取れないと終わり.
今日観察すると,♀成虫で保育嚢を反転させた個体がいた.
こうなるともう産めない.
しかし,こうなるには出産している可能性があるので探してみると幼虫がいました.
数匹はいます.
ケース内を探すと床材容器から出たのか,ここで生まれて床材容器に入れないのか幼虫が乾燥で死にかけています.
こうゆうのは運もありますね.
1日早く見つけられれば助かる命も増えます.
こちらも回収して床材容器に戻しました.
早めに環境の改善をしないといけなくなりました.
また,卵鞘を付けたまま死亡している個体や,排出された卵鞘もありました.
これがさっきの♀の物かもしれません.
いずれにせよやばい状況は続きます.
2021 .5.20
ヤネホソバの餌2
Eilema fuscodorsalis feed.2
水槽の緑の藻状のものは少し食べたように見えたが結論はNO.
そこでたまたま淡水エビの水槽内で大発生していた緑の藻?を一旦乾燥させてから与えてみた.
これもNG.
次なる物は,前から目をつけていた樹皮に付着している地衣類?
乾燥していると色が褐色なので食べそうにないかと思っていたが,水かけると緑になりいかにも「地衣類」ぽくなった.
ケースに入れて,さまよい歩いている幼虫を乗せてしばらく放置してみるとみんな一斉に食べ始める.
おお~,良かった.
翌日.
これなら手間はかかるが累代飼育もできそう.
2021 .5.19
クマネズミ幼獣続き
Continued from last time
だいぶ綺麗になりました.
毛が無いと寒そうですね.
思いっきり丸くなって寝ています.
そっと蓋を取りましたが,気が付かれたようです.
薄目を開けてますね.
起きました.
もう少しで毛が生えてきます.
がんばれ~.
2021 .5.18
Blaberus giganteus
Blaberus giganteus
現在は,Megaloblatta longipennisが世界最大種と言われているが,安富(2004)ゴキブリの話.頃までは本種が最大種として君臨していました.
羽化時の翅不全が出やすいので羽化場を作ってお気楽していましたが幼虫がいないことに気が付きました.
飼育を始めて10年以上経過しているので安心していましたが,本当に安心できる種は多くないようです.
雌雄そろってはいるので,産んでくれることを期待して苦しいときの昆虫ゼリーを与え様子見ます.
2021 .5.17
ワモンゴキブリの卵鞘の産み付け方
Ootheca laying pattern of the Periplaneta americana
段ボールの隙間の奥に押し込むように産卵.
引き出すと出てくるので分泌液で貼り付けてはいなかったようだ.
立てたまま貼り付けとわずかなカモフラージュ.
横に寝かせて貼り付け.
これも横に寝かせて貼り付け.
カモフラージュしながら食ったのだろうか.
単為生殖の場合かなりの割合で食べられてしまいます.
これは珍しく,羽化後1か月で死亡した個体.
今まで10年以上この系統を累代していますが,成虫寿命1か月は初めてです.
腹部が黒ずんでいるので鎖が進行しています.
Periplanetaの謎の大量死に似ている.
今のところ死因は不明.
2021 .5.14
雑事17
Little things 17
ゴキブリ用粘着シートに捕獲されたニホンヤモリ救出(before撮り忘れ).
生きていれば何とかなります.
しかし,E社製のトラップに捕獲されたものはキビシイ.
2018年11月に小グループの職蟻から立ち上げたコロニーでしたが消滅しました.
ブラーミニメクラヘビの飼育は断念しないといけなさそうですね.
ハカラメ2種の花は終わり放置していたら,その1からは花の周りから新芽が無数に出てきました.
これは増えますね.
一方,その2は花だけで終わり.
似ていますが成長は全然違いますね.
2021 .5.13
クラッシュの経過2
Status of the crashed Periplaneta spp. 2
トビイロゴキブリ1個目.
ほとんどが成虫となり,それなりの数もいる.
トビイロ2個目.
こちらも成虫がそれなり.
このパターンは毎回のことですが,いつか急激にいなくなりそうなので何とかしないといけないのだが.
万が一でも,本種は何名か飼育している人を知っているので,無理言えばもらえると思うがこの個体群は自己採集群なので何とか立て直したいものだ.
こちらは五島列島のクロゴキブリ.
白眼より幼虫数は多いが,やはり危機的状況.
これは,成虫が出たら標本を最低数確保しないとマジでヤバイ.
ケースの掃除したが,生きているが脚を動かすのがやっとの個体が複数いる.
ホント,ヤバイ.
2021 .5.12
ヤネホソバの餌
Eilema fuscodorsalis feed
どの図鑑を見ても食物は地衣類とある.
浅はかな私は,地衣類=苔と思い込み前回ミズゴケを与え,摂食を目撃した.
それをいいことに,ミズゴケを食べる=苔を食べると思い込んだが,やはり違うようだ.
その時与えたのは,保管して時間が経過した緑のミズゴケ.
今思えば,ミズゴケの表面に藻が発生して緑色となりその藻を食べたのだと思う.
おかげで,あの時以降数匹の幼虫を飼育したがすべて死亡している.
日本地衣類学会のHPを見てみると,「地衣類は、菌類と藻類が共生関係を結んでできた複合体」とある.
地衣類をこけと呼んでも間違いではない.
とあるが本種の餌はコンクリートなどの表面にうっすらと発生するこのような藻のようなもの(地衣類)だろう.
実際に入れると食べている.
緑がはげてブロックの地色が出ている箇所は食べた部位.
苔はやはり見向きもしない.
これはある意味大変なことである.
このような藻の生えているところは,大きな石やブロックなど部分的に剥がして持ってくることができない.
このブロックは以前から敷地内に放置されていたもので,これしかない.
意外と小さな物には生えていない.
そこで目を付けたのがヤドカリ飼育ケースの壁面に生えた緑の物体.
これを食べるか試してみる.
2021 .5.11
クラッシュしたクロゴキブリの経過
Status of the crashed Periplaneta fuliginosa
白眼クロゴキブリの成虫だけ入れたケージ.
全滅.
早い,さらに眼が変色しているところが恐ろしい.
卵鞘が2個.
よくぞ生んだと思いたくなる状況です.
孵化するとよいですが.
こちらは,幼虫らのケージ.
大型の幼虫がいない.
シェルターをすべて新しくしようと思ったが,よく見ると孵化した若齢幼虫が隙間に複数潜伏している.
出すには時間と危険が伴うのでそのまま使用して縮小.
毒消しに葉っぱを入れる(まじない).
2021 .5.10
クマネズミの幼獣
Black rat cub
粘着から剥がしたばかりの仔ネズミ.
睡眠中.
ケースを開けても熟睡.
成獣だと1枚目の写真の段階で目を開けるが,この仔は起きない.
粘着に捕まり,一夜明けて今度は剥がされ,小麦粉まぶされクタクタなのだろう.
この睡眠が消耗した体力を回復させるのに重要なのだろう.
剥がした後の生存率は,圧倒的に幼獣の方が高く,成獣では1割程度しか回復しない.
ちなみに,かわいく見えますが,素手で触れば間違いなくかまれ血だらけになります.
ペットとして飼うのはやめましょう.
2021 .5.7
イエシロアリケース改装
Refurbishment of termite breeding cases
チビクロバネキノコバエ大発生.
壁面に付着しており,その下の土が湿っぽく見えるので,洗剤薄目液を霧吹きにて殺虫処理.
よく考えると,ダニ駆除に水性乳剤使うのと同じで,かかれば死ぬが逆に湿度を上げるだけになるので,この後からはいつものエタノールに変更.
どちらも,小型の本種にはよく効く.
この水容器も給水がし難く,水がこぼれるので思い切って大改装した.
この水槽に交換する.
まず,丸カップを蟻道タワーを壊さないように掘って撤去・・・・・.
タワー壊れたアアアア.
兵蟻が何だナンダ,どうした如何したと出てくる.
相手にしていても仕方ないので,針金で括り付けた後,ホットメルトで補強.
割箸で水表面まで足場を作り完成.
最後に捕虫シートを交換して次の大発生まで待機.
まだ発生が周期的なので,その時期にうまくしつこく駆除できれば何とかコントロールできると思っている.
次回はいつ出るか.
意外と早いはず.
2021 .5.6
五島列島のモリチャバネゴキブリ
Blattella nipponica of the Goto Islands.
日本各地のモリチャバネゴキブリを飼育したが,関東以外は意外と難しい気がする.
以前飼育した対馬産のモリチャバネは,3年目ぐらいに絶えた.
石川県産も中途半端な累代数で耐えた記憶がある.
これは五島列島産.
幼虫,成虫いるが横須賀産と比較すると増え方が遅い.
まあ,厳密に比較していないのではっきりしたことは言えないが,ヒメチャバネゴキブリよりはシビアな感じがする.
床替え後.
あまり変わらないが,昆虫ゼリーが特別を物語っている.
2021 .5.5
アメリカカンザイシロアリ
Incisitermes minor
2010年に採集したコロニー.
こちらはまだ元気なようだ.
なんか変な虫がいると思ったら翅が矮小化した羽蟻?
久しぶりに生虫を見た.
と思ったら職蟻も出歩いていた.
2021 .5.4
卵鞘の列
Lined oothecae
ヒメクロゴキブリ絶好調.
水容器に並んだ卵鞘.
2021 .5.3
ヤマトシロアリ中プラケコロニー崩壊
Termite colony collapse in medium size case
2018/4/24に採集した有翅虫から起こしたコロニー.
毎回ケース蓋上に蟻道を造っていたが,生きたシロアリが観察されなくなった.
女王が死亡しても次が発生すると聞いていたが,ダメだったか.
ひっくり返したが空の食害木.
死骸.
なんで幼虫の死骸があるのかわからない.
初期に入れた枝は見事皮だけ残して中身なし.
これはゴキブリのシェルターに使えそう.
諦めつつ探すと100匹ほどのコロニーが生き残っていた.
復活するかわからないが新しい餌木を入れ土を戻す.
そういえば先週の天気が良い日にヤマトシロアリの羽蟻が結構出ていた.
こんなことになるのなら採集してもよかったかも.
しばらくは出ると思うので,屋上でも探してみるか.
2021 .5.2
Eurycotis sp.
Eurycotis sp.
卵鞘も順調に孵化.
産卵もOK.
2021 .5.1
ヤドカリの脱皮2
Ecdysis of the hermit crab 2
ヤドカリが土に潜って20日以上たった.
ケース下を見ると丸くシェルターを作り収まっているので生きていることはわかっていたが,今日見ると脚が見える.
そんな気もしていたが,前回脱皮を経験したときは砂の上だったのでこれが普通だろう.
順調な証拠.